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date :2008年10月28日

東洋経済~佐久病院~長野モデル

昨日「東洋経済~医療破壊」を一気によんだ。

ものすごく勉強になりますから、
必ず購入して読んでくださいね。

いろいろ勉強になったんだけれど、

その中で
「理想郷・佐久病院の苦悩、崩壊前夜の長野モデル」
という記事があった。

言わずと知れた佐久病院は
若月俊一医師が「農民とともに」という理念のもと
出張診療や健康診断など積極的な「農村医療」を実践し、
そして鎌田實医師で有名な諏訪中央病院とともに
全国的に有名な「長野モデル」(現在は全国一医療費が少ない自治体)
を作り上げる中心になった病院。

高い理念と強い意志のもとに全国に集まった医師は
この全国的な「医師不足」のなかで
この病院の外来には27診療科200人の医師の名前が並ぶという。

この特集の中で、

1997年に国民健康保険中央会が
「なぜ長野県は医療費が低いのに長寿県なのか」
について研究発表した
「市町村における医療費の背景要件に関する報告書」
について書かれている。

早速、いろいろネット上で検索して・・・
でてきた文書が
長野県における医療・保健活動」という報告書。

これがコンパクトにまとまっていて、とてもいい研究報告なのだ。

小泉さんや
例の土佐和夫氏も常々
「医療費の高い県は、北海道、福岡、大阪。低い県は長野県!!」
と言っておられたが、
「長野モデル」というのが
医療機関や住民の地道な努力と献身で
何十年もかけて作り上げてきたものであることが
この研究報告書にそこここから読み取ることができる。

それを厚生労働省は結論だけおいしいとこどりして
医療費を削減するために
「長野みたいに入院は2週間以内で」
「死ぬ時は長野みたいに病院でなくでなく在宅で」
などと言っている。
それまでの歴史を全く見ずに。

医療も福祉も介護も
そこで働く人が最大の財産だとおもう。
社会保障は人間力で決まる。
そこで働く人は、
はっきり言って「利益」とか「儲け」に価値を求めない人たちで
どちらかというと困難なことであっても
「人の役に立ちたい」と
「働き甲斐」「生きがい」を見出したい、と思う人たち。

だから、長野という山間部の僻地で
いわゆる「限界集落(高齢化率が50%をこえる地域)」であったとしても
佐久病院には全国から医師が集まってきたのだ。

いま、
医療崩壊、福祉崩壊、介護崩壊は
そうした人たちを「もう働きたくない」とバーンアウトさせてしまう
国の、厚生労働省の金勘定によるものごとを判断する国策によるものだ。

一刻も早い方向転換を!

「東洋経済」はそう発信している。
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個人の声を出すことの大切さ

昨日、
大阪府知事への吹田生健会・平山事務局長のメッセージを紹介しました。

この記事は多くの方がまたご自分のブログにはりつけてくださっています。

私は、
団体で組織決定して出す提言・意見も重要だと思うのですが、
個人の意見を直接声にする、発信する、届けるという行動も
とても大事だと思うのです。

というか、
たとえば大阪府議会では、
個人請願も団体請願も同じ扱いです。
つまり、組織員10万人の団体であっても
一個人であっても
重さは同じなんです。

大阪府のホームページから大阪府知事へ声を届けることができます。

ここです↓

知事への提言

あなたも直接、声を送りましょう。

私も送ります。

吹田生健会事務局長から橋下知事へのメッセージ

先日の
橋下知事と高校生の懇談について
橋下知事への吹田生健会・平山事務局長からのメッセージが届きましたので、
以下、全文掲載します。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

すり替え、こじつけ、詭弁を弄する独善者橋下知事と
真摯に向き合った高校生の勇気ある姿は、府民の誇り!
あなたたちの涙は、民主主義を守るダイヤモンドの輝きです


2008年10月27日
吹田生活と健康を守る会事務局長 平山年元

私学助成大幅削減に対して、
私学の高校生たちと橋下知事の懇談の一部がテレビで報道された。

「予算を調整し、及びこれを執行すること」
(地方自治法第149条)の権力を持っている知事が、
投票権(知事を選挙する権利)を持たない未成年の高校生に対して、
「国を変えるか、ここを出て行け」
「大阪府の借金を君らの世代が負担するのか」
と感情むき出しの脅しをかけるシーンが無批判的に流され、
泣き出す女子生徒の姿が映し出されました。

しかもその上に追い討ちをかけるかのように
「義務教育を終了したのだから自己責任で対応すべきだ」と。
呆れてしばし声が出ませんでした。

公務員は【憲法尊重擁護の義務】があります。

知事は、自身が良く発言するように
「○○しなければ予算を削るとか、自分が必要ないと判断したから予算を削る」
「道路は地図を見て必要だと決めた」
など大きな権限があり、権力を行使できます。
だから法律や条例など法令遵守を求められる社会的責任のある立場です。

知事の発言に対して、
貧困と格差社会を是正する運動を進めている者のひとりとして、
大学まで教育費無料を実現したいと思っている者として、抗議します。

憲法14条 法の下の平等、貴族の廃止、栄典

① すべて国民は、法の下に平等であって、
人権、信条、性別、社会的身分又は門地により、
政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

以下略

憲法15条 公務員選定罷免権、公務員の本質、普通選挙の保障、秘密投票の保章

①公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。

②すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。

③公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する

以下略

第22条 居住・移転及び職業選択の自由、外国移住及び国籍離脱の自由

①何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

  以下略

第26条 教育を受ける権利、教育の義務

①すべて国民は、法律の定めるところにより、
その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。

以下略

懇談の全てを知るものではないが、
報道されたわずかなシーンからでも
上記の憲法擁護に反していることは疑いの無いところです。

知事は「○○ならば国を変えろ・・・」と発言されましたが、
未成年の高校生には選挙権がないので、
国を変える行為を、選挙権を行使できません。

しかも高校生の要求は、国の施策うんぬんではなく、
今まで大阪府が実施してきた
「私学助成を削減しないでください」という要求です。

橋下知事さん、話を“すり替え”ないでください。

次に「ここを出て行け (この国を出て行け)」と発言されたようですが、
居住・移転の自由は、憲法上の基本的人権です。
権力者であるあなたに言われる筋合いではない。

マスコミの前で大げさに発言してみせて、
いったい何を世論誘導するつもりですか? 
あまりにも幼稚な論法(こじつけ:知事の施策に反対したら、
出て行かないといけない?)で、
未成年の高校生たちの個性豊な未来と希望を奪わないでください。
優勝したスポーツ選手たちとの歓談とは全く違う光景に、
公的な、公務を理解できない偏狭な知事の姿が見えてしまいます。 

「大阪府の借金を、君らの世代が払うのか・・・」
大阪府の財政、正味資産は、連結決算で約3兆円あります。
知事は、「民間企業なら、破産状態だ。大変だ!大変だ!」騒いで見せましたが、
3兆円の正味資産のある企業は、超優良企業です。
大阪府債を購入する投資家・大金持ちへの説明では、
財政危機だとは言いませんよね。

府民に対する脅しの説明と企業家等への甘い説明の二枚舌、
いつまでも続くと思わないでくださいね。

府民の誰もが分かるようになりますよ。
高校生たちに“だましの手口を使うな!
ちゃんと資産10兆円、
負債7兆円と両方を説明すべきです。
一方的な情報だけで判断するのではなく、公平な判断になります。

大阪府道や港湾、橋梁など
50年も60年も前の世代が残した大阪府の財産を、
今の私たちは使用しています。
必要な公共物は、世代を超えて負担をしても合理的に許容されるものです。

「義務教育を終了したから、後は、自己責任で・・・」
どこまでも自分勝手な、
自分さえ良かったら後は知らないという無責任な知事ですね。
憲法に保障された教育の権利を、
府民の教育力を高める方向ではなく、
公立であれ、私学であれ、
子どもたちの健やかな成長を育む教育の役割を、
ほんまに狭い範囲でしか理解できないのですね。

民間人ならば、自分のことだけ考えていればいいでしょうけど、
「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」(憲法15条)です。

報道の中で、ある生徒さんが母子家庭の事情を説明して訴えていました。
一般的にも、授業料が払えずに中退している高校生がいるのに、
助成を削られたら中退せざるを得ない高校生が増え、
それは人為的につくられたことになります。

東大は、年収400万円以下の学生の授業料を無料にするとの報道がありました。
フィンランドでは、全ての大学が、留学生たちまで無料だと聞いています。
その結果、学力テストは世界一の水準、
企業の競争力もアメリカと並び1~2位を争っています。
東京都は、生活保護世帯に、学習塾の費用負担として、
中学3年生年間15万円支給することが報道されました。
理由は、生活保護利用者の子どもたちが、
高校入学が困難になったり、中退したりして、
安定した企業に就職できず、
社会人になって生活保護を受けてしまう貧困の連鎖を断ち切るために、
子どもたちの学力を向上させることが重要であると判断されたからです。

憲法14条には、法の下に平等:経済的及び社会的関係において、
差別されないと明記されています。

私たちは、これから大阪府と生活保護交渉、
2009年度予算要望交渉、
府営住宅家賃減免改悪を中止させる住宅局交渉を予定しています。

知事が交渉に出てきたことはありませんが、
あまりにも粗雑で、感情的で乱暴な知事の姿勢を
許さない交渉が必要になっています。

大阪府解体を公言し、
憲法と地方自治法をないがしろにする知事に対して、
高校生たちが見せてくれた勇気と涙は、
大阪府の民主主議を守る大きな輝きになるでしょう。

選挙権を持つ大人の出番です。
3兆円という巨大な正味資産を持つ大阪府です。
生存権と教育権、幸福追求権など
府民の生活向上に財政を向けさせましょう。

プロフィール

crecre

Author:crecre
大阪の社会保障のことなら何でもまかせて・・・といえるようになりたいと日々勉強勉強
大好きなものは・・・
着物、旅行、露天風呂、読書、映画、足つぼマッサージ、料理(なんでも作ります。特にパスタははっきりいって、そのへんのイタリアンには負けませんし、時間さえあればピザも生地から、餃子も皮からつくります。煮物も大得意です。最近パンも焼いています)
大好きな人たちとの楽しいおしゃべり+美味しいお料理。
表計算ソフトのエクセル・統計が大好きです。
大切なものは・・・もちろん2人の息子、そして三匹のにゃんず。
性格は・・・非常に前向き、後ろは殆ど振り向きません。

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