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フランス一、EU一充実している小児病院を訪問

午前中の濃密な労組訪問を終えて、
ランチはオペラ地区にあるレストランへ。

オペラ地区というのは、
パリで本も有名な観光地区で、
ルーブル美術館などもあり、とても美しいところ。

一時間ほどの食事を終えてバスに乗り込み、
パリ19区にあるロバート・ディプレ小児病院に向かった。

19区はオペラ地区とうってかわり、
道は狭く、さらに街ゆく人々の様子が変わり、黒人が半分くらいを占めていく。
みるからに、貧困地域なのだな、ということがわかる。

パリ市内はいま、トラム(路面電車)を通すための工事があちこちで行われており、
この工事現場で働く人々もほとんどが黒人だ。
工事のために道かせまくなっており、
バスは病院に近づくことができず、
私たちはパスを諦め、徒歩で病院に向かった。

病院では、プロフェッサー(教授)エドガーさんからお話をいただく。

大変な親日家ということと、
病院として日本人の視察団を今回初めて受け入れたということを聞き、
「もしかして、私たち日本代表!?」という緊張感をもつ。

エドガー教授はパリ第7大学教授で小児神経科責任者
そしてフランス病院連盟コンサルタント(相談役?)とのこと。

2002年に東京で開催された世界小児神経学会にも参加され、
日本の小児神経学会のドクターとも交流があるということで、

ふくやまさちお
せがわまさや
おおさわまきこ
すずきよしゆき

という方がたの名前が挙げられ、日本のこうしたドクターをとても尊敬していると
何度も何度もおっしゃっていた。

(残念ながら団の中に小児科医がいなかったため、
 この先生方の名前を誰一人しらなかったのだが、
 視察団の安達先生に後できいたところ、
 小児神経の分野ではとても著名な方々だ、ということだった。)


全世界的にそうだが、
小児科は医療政策において優先順位からはずされている。
日本の小児病院は大人に比べ手薄だと感じている。
現在、国の公衆衛生委員会で、どう是正していけばいいのかと考え取り組んでいる。

EUの中に病院評価のポイントがいくつも定められているが
この病院院評価機構のポイントは小児病院にとっては不利であり不十分である。
そのため、これを変える動きもしている。

国際小児学会には世界中の100万人のドクターが加盟しており、
私はこうしたドクターの力をあわせれば、改善できると考えている。

たとえば、小児医療の問題で言うと薬剤の使用方法の問題がある。
殆どが治験されておらず、
子どもに使うことが許されていない薬を使わざるを得ない状況となっている。
多くの薬剤が子ども用に治験されていない。

小児の薬剤解決のために、
①小児治験をすれば2-3年パテントを延長する措置をとる。
②難病の薬などを治験したところにはプライム(ご褒美)を与える、
などの提言をしているが、
①はあまり効果がないので中止し、CMをスポットで流すことも考えている。

そして、フランスにも食育問題がある。
子どもたちの朝ごはん、日本の大阪の子どもたちは朝ごはんには何を食べていますか?
ぜひ写真を取って送ってほしい、教えてほしい。

フランスでは
①マクドナルドの弊害
②ひとり親家庭の増加
がある。

パリ市内に37病院があるが、
ここロバート・デュプレ小児病院は最大。
これはフランス最大でもあり、EUでも最大級。

ベット数は410床。
60床は産科。
年間22000件・15000日の入院があり、
3000件の出産を扱う。
小児のER(救急)は7300件
産科のERは7500件。
外来は22万件。

小児外科手術、神経外科手術以外のすべての手術を行うことができる。

大学病院でもあり、
30人の教授
25人の准教授
350人のエクスターン(研修医?)
230人のインターン
625人のナース
がいる。

スタッフは
540人のドクター
1800人のノンメディカルの職員
がいる。

運営費は年間1.7億ユーロ(200億円)で
投資費用は700万ユーロ(8.6億円)
減価償却は入っていない。
収支はトントンで、
その理由は、25%の診療報酬以外の別枠予算があるから。
この別枠は小児の特別な研究に対するプライムであり、
治験や研究による。
ドクターは毎年2本の論文を書かなければならず、それはノルマでもある。
また、貧困層へのチャリティ医療に対する予算もつく。

こどもの医療費は一階建て部分と二階建て部分でほとんどがカバーされており、
自己負担をすることはない。
また妊婦検診や出産費用も無料である。

・・・・・・・・・・・・

その後、病院内を案内していただく。
現場のドクターからも様々な説明をいただいた。

・・・・・・・・・・・・・・・

ここには現在500グラムで生まれた超未熟児の双子もいる。
22週以上の出産であればここで生まれるが、
25週までで生まれた子は無事に育つ可能性はほとんどないので、
生まれるとすぐにターミナルにまわされる。
(かなり衝撃的な話です)

37歳までの妊婦はすべて血液検査で胎児の障害の有無をチェックし、
要検査となつた時点から無料で羊水検査をうける。
38歳以上であればすべての検査は無料。
もし、羊水検査の時点でダウン症とわかったら、
フランスでは産まない、ので現在ダウン症はほとんどいない。
(うーん、相当衝撃的な話でしたね。)

このすべての(心臓手術以外の)治療ができる医師がそろっており、
国内すべてのハイリスク出産対象の妊婦はここで出産する。
そして、出産後も三歳まで地域の開業医とのネットワークがむすばれ、
フォローがされる。

・・・・・・・・・・・・

井上会長にお伺いすると、
こんなに充実した小児病院は日本には存在しない、とのこと。

フランスの医療制度はいま岐路に立っているけれど、
こと子どもの医療に関しては
たぶん世界トップレベルの医療内容と、
それを保障する医療制度を持っているといえることがはっきりとわかりましたね。

ものすごい病院を私たちは視察した日本で初めての団体、のようです。



午前中のFO、そして午後の小児病院。
いずれも、大変濃密な内容の視察でした。

コーディネートしていただき、
さらに通訳をしていただいた奥田七峰子さんに本当に感謝・感激です。

そして、その内容を忘れてしまわないように、
そしていろんな方と共有できるようブログにメモ。

いまフランス時間4時50分です。

フランスに来てから、ずっと雨です。
でも着物のせいか、寒さはあまり感じません。

今朝も雨のようですよ。

いまからお風呂に入ろうかと思います。

今日の視察は午前中は昨日FOでも話の出た
「全国失業手当金庫」
午後は「家族手当金庫」です。


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プロフィール

crecre

Author:crecre
大阪の社会保障のことなら何でもまかせて・・・といえるようになりたいと日々勉強勉強
大好きなものは・・・
着物、旅行、露天風呂、読書、映画、足つぼマッサージ、料理(なんでも作ります。特にパスタははっきりいって、そのへんのイタリアンには負けませんし、時間さえあればピザも生地から、餃子も皮からつくります。煮物も大得意です。最近パンも焼いています)
大好きな人たちとの楽しいおしゃべり+美味しいお料理。
表計算ソフトのエクセル・統計が大好きです。
大切なものは・・・もちろん2人の息子、そして三匹のにゃんず。
性格は・・・非常に前向き、後ろは殆ど振り向きません。

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