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韓国介護保険視察旅行③10月14日午後

韓国視察二日目の午後は全国療養保健師協会を訪問。

ここはどういう団体かというと、

ヘルパーと病院つきそいさん(韓国ではカンビョウニンといいます)の組織で、
労働組合ではありません。

韓国は2008年7月から介護保険が始まったわけですが、
その中心となる訪問介護の担い手であるヘルパー1級資格は
240時間の研修後に国家試験に合格して取得できます。

当初2008年には必要ヘルパー数を5万人ほどと予測していたのですが、
現在は100万人が資格を持っています。

一方で、実際に仕事をしてるのは23万4千人(2010年6月現在)で
在宅ヘルパーは20万人、施設が3万4千人です。

日本の介護保険を見本に制度設計がされているので
問題点も日本に極似していて、

ヘルパーの処遇の悪さはまさに日本と同じで整理すると

・低賃金
・非正規不安定雇用
・高い労働強化と長時間労働
・不当な業務強要
・労災、セクハラ、安全問題
・労働着基準法、労働法の死角地帯

など。

日本と大きく違うのは、
ヘルパーたちのたたかう全国組織が、
2008年7月8日に発足したこと。介護保険施行二日後です。

実は私たちの大阪社保協・よりよい介護をめざすケアマネジャーの会は
介護保険施行日の2000年4月1日に発足したのですが、全国組織ではありません。

右が協会の会長の崔賢淑(チェ・キョンスク)さんと
左が副会長の朱敏順(シュ・ビンスン)さんです。

201110韓国旅行 087

協会についてまず説明があり、

協会の前進は、
介護保険制度が施行前は実施に反対していた。

それは、
①保険料を取って公的な制度といいながら民間に運営させることと
②ヘルパーの労働条件などが全く考慮されていない
という二点で。


現在は、制度改善の立場で活動をしており、
政府にはわからない現場の実態調査をもとに政策提言をし、
国会討論会なども行ってきている。

介護保険施行の7月1日を「ヘルパーの日」とし、
毎年フェスティバルなどを連帯している労働組合や市民団体とともに取り組んでいる。

連帯活動の一つとして
2011年はじめから「ほっかほっかキャンペーン」を展開中。

なぜ「ほっかほっか」かというと、
ヘルパーも病院のつきそいさんも、あたたかなご飯もまともに食べれない、ということから。

3.1国際婦人デーにも
5.1メーデーにも
ケアワーカーとして参加。

これはほっかほっかキャンペーンのパンフレットで

moblog_8143c5e7.jpg

赤と緑のロゴはご飯を食べる「茶碗」をイメージ。

見出しには
「療養保護師(ヘルパー)と看病人(つきそい)の権利探しがはじまりました。」
と書かれ、
お茶碗の中には
「介護労働者に暖かいご飯の一食と労基法を、患者高齢者に暖かいケアを」
と書かれています。

この協会は様々な活動をされていますが、

昨年「筋骨格系疾患実態調査」を実施し発表、
今年労働部(日本の厚生労働省)が実態調査を実施することとなったのですが、
その調査に協会と保健福祉資源研究院が参加しています。

保健福祉資源研究院の研究員の崔・淑(チェ・キョンスク)さんは協会の副会長で
なんと、通訳の鈴木さんの奥さんでもあります。

この写真の一番左の女性です。

201110韓国旅行 089

とにかく、
実態調査をし、政策提言し、社会的にアピールしてたたかう。

これはやはりたたかいの基本ですよね。

来年の介護保険法改正にむけて政策提言もされ、近く発表もされるとのこと。

201110韓国旅行 090

この懇談では
ヘルパーであるI垣さん、ケアマネであるY田さん、S庭さんから質問が出ましたが、

一番ききたいのは、やはり、

「なぜヘルパーたちを組織し、たたかうことができるのか」

ということ。

韓国でもヘルパーは非正規で、パート労働の人がほとんどで
全国に点在しています。

そういう人たちが協会の取り組みの中であつまってきているとのこと。

どんな取り組みかというと、

例えば、ビラまきをしながらその横で「相談会」をして、
その中で「未払い賃金」などがわかればたたかい方を伝授、
そしてそうした経験をニュースにし、知らせる。

こうした取り組みの中で、
現在の会費を払っている正会員は1200人、準会員は400人。

全国16地域に支部があり、会員が2000人を超えると
政府から中央組織とな認められ、
中央組織と認められると資格更新研修などの実施団体になることができる。

その条件は近々クリアできる見通しとのこと。

現場ヘルパーの研修で労働者としての権利について学ばせ、
そして組織していくという展望をもっているようです。

「全国療養保護師協会はどのように組織されたのか」

韓国では1980年代に労働運動が成長。
介護保険が始まると同時に、
公共労組がヘルパー・つきそいの職能組合の組織化を戦略化した。

もともと、
病院で働くつきそいさんが全国に24万人いるが、
非常に劣悪な処遇のなかで働いていた。


国立病院であるソウル病院ではたらくつきそいさんたちが
処遇改善のために自らがつきそい派遣事業をはじめ公共労組の中で活動をはじめた。

介護保険制度開始とともにヘルパー資格を取得し、
協会の中心を担っている。

ただ、介護労働者にとって労働組合はしきいが高いので、
協会として活動している。

現在の組織員はつきそいよりヘルパーが多く
今後は、施設ヘルパーが増えていくだろうとのこと。

日本の介護保険についての質問が逆に沢山だされ、
懇談は大いに盛り上がりました。

とにかく、日本の介護保険がベースなので、
韓国の介護保険がよくわかります。

それから協会では訪問介護事業もしていて、
ヘルパー派遣もしています。

5時半まで懇談は続き、
ほうっておくと延々と続きそうな感じでしたね。

最後にみんなで写真撮影。

201110韓国旅行 093

私は運動団体の組織者として・・・

日韓の介護労働者の連帯、交流が必要だと強く強く思いましたね・・・・。

ものすごく、学べて、そして元気になった懇談でした。



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プロフィール

crecre

Author:crecre
大阪の社会保障のことなら何でもまかせて・・・といえるようになりたいと日々勉強勉強
大好きなものは・・・
着物、旅行、露天風呂、読書、映画、足つぼマッサージ、料理(なんでも作ります。特にパスタははっきりいって、そのへんのイタリアンには負けませんし、時間さえあればピザも生地から、餃子も皮からつくります。煮物も大得意です。最近パンも焼いています)
大好きな人たちとの楽しいおしゃべり+美味しいお料理。
表計算ソフトのエクセル・統計が大好きです。
大切なものは・・・もちろん2人の息子、そして三匹のにゃんず。
性格は・・・非常に前向き、後ろは殆ど振り向きません。

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