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韓国は日本からもう学ぶことはないんじゃないか

ソウル三日目の朝です。

ソウルの朝は日本よりかなり涼しく・・・というか、肌寒いのですが、
私は日本式にバスタブにお湯をため、しっかりと体を温めたのでほかほかです。

忘れないうちに昨日の視察内容を書いておきます。

午前中は、ソウル郊外にある仁徳園というものすごく大きな介護施設。
ここは、三千寺という寺のお坊さんが始めた「福祉法人」。

20物施設をかかえ、さまざまな事業を展開している大法人だった。

こちらの法人は、視察などが多いようで、
しっかりとパワーポイントが作られていて、
その説明だけで1時間かかった。
まあ、途中通訳がはいるので、賞味30分だけど。

でも、ここは、私たちのことを一度聞かず、日本のことも聞かなかったので、
日本のことは関心なかったのだろう。

でも、この説明で、韓国の介護保険の仕組みがよくわかった。

韓国では介護保険での施設は「療養施設」という施設だけで、
長期入所と短期入所がある。

基本、6か月以上、自分で生活することの難しいお年寄りは、

①まず保険者の「健康保険公団」に申請する。

②2週間後、公団から調査員が家庭訪問し面接。

③判定会議にかかる。判定員は、医師、看護師、社会福祉士、公団職員。

④等級が決定。韓国の等級は、寝たきりなど最重度が1、かなり重度が2、痴呆などが3
、の3段階。

保険給付は等級1と2は施設給付と在宅給付があるが、3だと在宅給付のみ。
ただ、3
であっても、虐待や介護放棄などがあれば施設給付がうけられる。

ちなみに在宅給付は
①訪問療養(ホームヘルプ)②訪問入浴③訪問看護④昼間デイケア⑤夜間デイケア⑥福祉用具

費用負担は施設給付は2割負担、在宅給付は1.5割負担。
食事代、おやつ代は別。

生活保護受給者は無料で、低所得者は軽減がある。

ちなみに介護保険料は健康保険料と一緒に徴収される。

施設利用料は食事代・おやつ代込みで月額60~65万ウォン。日本円で42600~46150円。
これは韓国の平均的な年金生活者にとってはたやすい金額ではないとのこと。

しかし、それでもこちらの療養施設、定員247人は満員で、多くの待機者がいた。

館内を案内してもらったが、
こちらの施設は機能的というか、無機質な感じで、ちょっと寒々とした雰囲気。
そこらじゅうに監視システムのカメラが設置されていた。

エコには積極的にとりくんでいて、
太陽光発電をして施設内循環システムにより、co2はほとんど排出されない。

療養施設の居室もみせていただいたが・・・
7人部屋で、昔の日本の老人病院という雰囲気。

みんな同じ寝巻を着せられ、私物も全く持ち込めない。

ターミナルというのか、家族が望めば臨終までここで、ということだったが、
うーん、病気ではないのに、ここで亡くなるのはちょっと・・・
と思ったのは私だけではないのでは・・・・。

昨年いかせていただいた療養施設も宗教法人が母体だったが、
部屋も明るく、全く違う雰囲気だった。

やはり、いろいろあるんだな。


施設の前で。

中央の青い服のメガネの女性が説明してくれた職員の方です。

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午後に訪ねたのは、
同じソウル市内、昨日訪ねた「女性勤労者シェルター」と同じ恩平(ウンピョン)区にある
「福祉創造在宅福祉センター」。

ここは歴史が古く、1958年、朝鮮直後に設立され、
戦災孤児の救済活動から始まった団体が、1997年からは高齢者サービスも始めた。

現在は

①高齢者福祉サービス

②女性福祉サービス

③児童福祉サービス

④地域福祉サービス

⑤国際交流

⑥社会的支援サービス

⑦元気高齢者のための就労支援サービス(シニアクラブ、仕事づくりと仕事紹介)

という事業を幅広く展開されている。

ここでは、介護保険の訪問介護の内容について詳しく聞いた。

韓国の訪問介護は一日最大4時間。
これはたとえば午前2時間、午後2時間というようにわけてもいいのだが、
分けると利用料が高くなるので、ほとんどは4時間にするとのこと。

そして、月4回まで1日8時間使うことができる。

さらに4時間のうち、コミュニケーションというのか、おしゃべりやお話を聞く時間が
30分までみとめられている。

訪問介護は、

①身体介護~排せつ介助、洗顔、食事介助など

②家事援助~調理、洗濯、掃除など

③個人活動支援~散歩、買い物、病院動向など

の3つの支援で成り立っている。

韓国にはケアマネジャーがいないが、こうしたサービス内容については、
社会福祉士が前月に家庭訪問し、本人家族の意向を聞いて計画を作成する。

韓国では、社会福祉士がとにかくさまざまな場面で活躍。
その役割を発揮している。

介護保険においても社会福祉士がしっかりと仕事をしているようだが、
ケアマネジャー制度をつくろうという動きになっていて、
民間レベルでケアマネジメント学会がつくられていて、
ここの理事長さんは熱心にその活動をされているようだった。

よく聞くと、やはり白澤先生がこの学会にでて、講演をしている、とのことだった。

それから、すごいな、これはまなばなければと思ったのが、

介護保険外の「在宅老人支援サービス」。

韓国では、いまもやはり、家族が高齢者を扶養する、というのが一般的だけれど、
やはり一人暮らし低所得高齢者はいるわけで、
そういう人たちは生活保護受給となる。

そうした一人暮らしの生活保護受給のお年寄りを管理、という支援しているのが、
この「在宅老人支援サービス」で、
ここでは90人の高齢者を支援している。

恩平区にはもう1か所事業所がある。

支援内容は、
こうした高齢者社会から疎外されている場合が多いので、
リクリエーション活動や、生活のこまごまとした世話など。

痴呆予防の学習会や、高齢者詐欺防止の教室なども。

そして、「安心コールサービス」というものがあり、
ボランティアが「お元気ですか」と電話で連絡をいれ、安否確認をする。

こうした事業に対しては、国から7割の補助金がでていて、
さらに企業の社会貢献事業としての寄付や、事業活動などで運営資金が賄われる。

この事業の中心となっていのも社会福祉士。
韓国の社会福祉士は、ボランティアの養成や企業への寄付などの営業活動、
そして資金集めのための事業、たとえばカフェやイベントなどの収益活動なども一手にやっていて、
お金を作り出す「社会福祉士の手腕が問われる」のだそうだ。

こうしたお話を聞き、一緒にやっておられるデイケアの現場もみせていただいた。


・・・・・・

そして私の感想は、ひとこと、

「韓国はもう、日本から学ぶことは全くないのではないか。
 日本こそ、韓国にまなばなければならない」

ということ。

経済でも、韓国企業が日本企業のシェアを完全に塗り替えているといわれているが、

社会保障分野でもそうではないのか。

韓国の社会保障現場のトップの人たちが、いきいきと語り、みせてくれるものは、
もう、日本の先を行っていると、つくづくと感じる。

・・・・・

私たち、日本人は、世界から取り残されつつある。



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プロフィール

crecre

Author:crecre
大阪の社会保障のことなら何でもまかせて・・・といえるようになりたいと日々勉強勉強
大好きなものは・・・
着物、旅行、露天風呂、読書、映画、足つぼマッサージ、料理(なんでも作ります。特にパスタははっきりいって、そのへんのイタリアンには負けませんし、時間さえあればピザも生地から、餃子も皮からつくります。煮物も大得意です。最近パンも焼いています)
大好きな人たちとの楽しいおしゃべり+美味しいお料理。
表計算ソフトのエクセル・統計が大好きです。
大切なものは・・・もちろん2人の息子、そして三匹のにゃんず。
性格は・・・非常に前向き、後ろは殆ど振り向きません。

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