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昨日、尼崎市役所に行ってきました~2

昨日の尼崎市役所訪問のつづきです。

昨日書いたように、
職員への保健指導を市民全体に・・・・という方針となり、
市民を把握しやすい、国保加入者にし、

そしてまずやったのが、レセプトの全件調査と分析。

すごいですよね、野口課長ともうひとり事務方の方がおられるのですが、
このお二人がとにかく、徹底的に調べ上げていくわけです。

そしてわかったのが、

①200万円以上の高額レセプトの病気の内容は
 虚血性心疾患、大動脈疾患、脳血管疾患など血管系疾患が高率で、
 基礎疾患は高血圧と糖尿病の合併症が多く、虚血性疾患の6割以上だということ。

②高額医療費となる透析新規患者は毎年100人ずつ増加し、医療費は5億5千万増加、
 つまり、一人当たり550万円の医療費が必要。
 原因疾患は糖尿病が4割。

③入院医療費は件数は全体の3%でも医療費は44%になり、
 虚血性疾患と脳血管疾患の入院件数は5-7%だが、医療費は全体の60%となる。


そこで、野口課長は①~③を解決するための施策をうっていったわけです。

要は、
肥満・高血圧・コレステロール・血糖値、
これらの危険因子を早い段階からチェックし、
保健指導=生活指導をしていく。

糖尿病から透析になるまではほぼ20年かかるので、
血糖値が若干高めの、でもまだ病気とまでいかない時点で保健指導を開始し、
糖尿病とならない人、透析患者とまでいかない人にしていくということ。

それでどうなっていったかというと、
透析新規患者でみると
平成17年度までは毎年100人だったのが、
18年度-85人
19年度-80人
20年度-72人
21年度-67人
22年度-89人
23年度-59人(ただし、4-1月)

という結果となっていったのです。

これはさらに他の病気でもはっきりとした成果となって表れていて、
国保加入者の生活習慣病での死亡がものすごくへっています。

では、なぜ、こうした健診と保健指導が尼崎市でできるか、
人員配置と財源をみていくと、

この健診・保健部門には保健師10人、事務3人、管理栄養士1人と野口課長という体制ですが、
保健師は女性なので出産・育児での休職が毎年あり、
保健師は常時7人が稼働という状況。
そして、地域担当制をひいていて、それも複数体制で複数地域を担当するというやり方だそうです。

財源ですが、
基本は特定健診であれば、100%国保会計で、となりますが、
尼崎市の場合は、一般会計繰入を行っています。

一般会計繰入の根拠は明快でした。

国保は基本的に他の医療保険を卒業した人が入ってくる。
生活習慣病は昨日今日なる病気ではなく、何十年もの生活習慣によって形成される。
つまり、国保に来る前の状況が原因であり、
それを全て国保が引き受けるというのは妥当性がないので一般会計を投入する。

この考え方、すごいと思いませんか??

さらに野口課長の口からは、
「40歳からの健診・保健指導ではもう遅い」という言葉がでました。

何十年もかけて形成される疾患なので、
もう10代からの食生活の改善が必要ということで、
11歳からの健診が去年から始まっています。

このページは尼崎市の健診のホームページですが、

その中の「尼っこ健診」というのは、11歳と14歳の健診です。
住民基本台帳から11歳と14歳の子どもたちに直接「健診にきませんか」という手紙をおくり、
そして、健診データをつみあげ、子どもたちの健康問題を分析しています。

いまの子ども達の食生活は昔では考えられない事態となっていて、

たとえば、
朝食 ラーメン 餃子
昼食 ポテト コーヒー
夕食 ポテトチップス 紅茶 豚丼

とか、

朝食 おにぎり
昼食 ホットケーキ
夕食 ゼリー

なども普通です。

こうした実態を掴みながら、
尼崎では学校と連携して「授業」として保健指導も始まっています。
指導といっても、例えば「ラムネ」づくりをしてみて、
お砂糖の量を実際に目で見て味わってみるような体験授業です。

野口課長がなんども言っていたのは
「市民が変わらなければこの事業はできない」
という言葉。

ですから、「ああせい、こうせい」という指導は全くしないで、
事実を正しく伝えるだけなのだそうです。

市民が自分で考えて行動しないと、
生活習慣を変えるということができないからです。
 
・・・・・・・・・・

ここまで考えて施策づくり、実践をしている保健師集団とそして、
それを許すトップがいるということに
本当に感動した2時間の懇談でした。

・・・・・・・・・・

それでもって、
我が大阪の自治体の担当者のみなさんにどういう働きかけをしていくかが
今後の大阪社保協としての課題です。

「尼崎はすごいなあ~いいなあ~」なんて言っていられない。

とにかく、大阪市に対しては、
本庁の健診担当課長あたりとじっくりとお話する必要がありそうです。

そうそう、岸和田市の保険年金課長さんにも連絡とってみなければ。

今度大阪府国保課とも話をするつもりなので、
市町村の健診事業を支援する「大阪府特別調整交付金」の配分とさせる必要もあります。

沢山の発想がうまれてきました。

野口課長、ありがとうございました。

そして、こういう機会を作っていただいたY村議員、本当にありがとうございました。


 





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Author:crecre
大阪の社会保障のことなら何でもまかせて・・・といえるようになりたいと日々勉強勉強
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大好きな人たちとの楽しいおしゃべり+美味しいお料理。
表計算ソフトのエクセル・統計が大好きです。
大切なものは・・・もちろん2人の息子、そして三匹のにゃんず。
性格は・・・非常に前向き、後ろは殆ど振り向きません。

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