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旧沢内・西和賀訪問記③「生命行政」は昔話ではない

高橋典成さん。和子さんの夫さんです。

元沢内村社会福祉協議会事務局長。
前ワークステーション湯田・沢内理事長。
44年間福祉現場におられて、
いまNPO法人輝けいのちのネットワークの理事長です。

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沢内視察二日目の午前中は高橋さんのお話でした。

高橋さんが冒頭
「沢内の生命尊重行政を昔話にするのではなく、
いま、どうするのか、いまの沢内をお話します」
とおっしゃったのが印象的でした。

深澤村長がやられたことは書籍にもたくさん書かれているので、
そっちを読んでいただくとして、
私の興味は「生命行政の危機」と「いま」について。
以下、私のメモから。

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さわうちの「生命行政」の危機は6回ありました。

①老人保健法施行(1983年)
 老人医療費無料制度が国の制度であったのは1974年から83年の10年間。
 1983年の老健法施行で一部負担が導入され、全国の自治体も次々と無料制度やめました。
 沢内では「老人の主張大会」が開催され、
 発表した高齢者の半分が「老人医療無料制度の存続」を訴えたのでした。
 そして、この主張大会の録音を有線放送でながし、
 一気に「存続」の流れができたといいます。
 この老人医療無料制度は合併まで続くこととなりました。

②沢内病院累積赤字1億円突破(1990年)
 全国に行革の嵐が吹き荒れ、沢内でも。
 でも、沢内では健康な村民作りをやってきたのだから、病院が赤字になるのは当然。
 ここでも村民大会が開かれ、診療所にという流れを打ち破りました。

③介護保険スタート(2000年)
 沢内では「健康管理課」を作り、医療・保険を一体化し、
 村民全体の健康管理をしてきたのですが、
 介護保険が始まったことで、「サービス対象は要介護認定者」という考え方が導入された。
 要介護認定者は高齢者の2割程度。
 健康管理課は保健福祉課となり、
 保健師の仕事はメタボ健診に。
 沢内のやってきたことが大きく転換する最大の危機に。

④湯田町との合併(2005年)
 沢内村は隣の湯田町と合併し西和賀町へ。
 湯田町は、もともと金鉱山採掘と温泉で活況を呈し、
 一時は13000人の人口を数えたが、その当時にはすでに半減。
 合併の際に問題になったのは高齢者医療費無料制度と沢内病院の存続。
 沢内村民の条件は沢内病院の存続。
 老人医療費無料制度は終わったが、非課税世帯でであれば今も無料であり、
 老人の多くをカバーできている。

⑤岩手県公立病院改革指針発表(2009年)
 岩手県が県立病院を中心とした改革指針をだし、
 沢内病院に対しても診療所への転換を提案してきた。
 ここでもまた町民大会を開催し、
 町民の総意として病院としての存続を確認。
 岩手県の提案を退けた。

⑥新西和賀さわうち病院建設(2015年)
一般会計50億円という西和賀で、
 総事業費26億円の新病院を建設。

私たちさわうちの人間は、深澤尊重の「生命行政」という理念を
現在にマッチさせていく活動を続けている。
だから、昔話ではない。

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そうなんです。
深澤村長って、二期八年足らずしか行政に携わっていない。
そのあとは、
それをひきつぐ人びとがどんどんでてきて、
そのひとりが高橋和子さんだし、高橋典成さんであるわけです。

西和賀町のいまの行政に携わる人たちからもすべて
「生命行政」が語られていました。

それがすごいですよね。

そして、今、NPO法人輝けいのちのネットワークの取り組みについてのお話が
私は、今回の沢内施策での一番の収穫。

そして、このお話を聞いたからこそ、
どうしてもシンママ大阪応援団をNPO法人化し、
多くの人たちとともに、この活動を広げ、大きくしたいと考えるようになったのです。

以下、また高橋さんのお話を私のメモから。

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「生命行政」を今に生かすために何をするか、
私たちは子どもたちのいのちが輝くための活動をしようと
NPO法人輝けいのちのネットワークを2007年に立ち上げました。

この法人ではこの二つの活動をしています。
①子どものいのちが輝く活動
②深澤まさおの「生命行政」理念を検証する活動

①子どもたちのための活動
 
 虐待を受けた児童養護施設にいる子どもたちの里親運動をしています。
 この子どもたちは温かい家庭生活の経験がほぼゼロなので、
 すぐパニックを起こします。つまりすぐ切れる。
 
 岩手に5か所ある児童養護施設のうち、
 盛岡にあるみちのくみどり園と和光学園の二か所の子どもたちを預かり、
 親子関係、育ちなおしの機会を作ろうとしています。
 
 児童虐待は100%、大人社会のひずみが反映しています。
 沢内では高齢化がすすんでいるので、
 余計に子育て分野の取り組みが必要なんです。
 かつて沢内は乳児死亡率が高かった。
 救えるいのちが救えなかったという時代があります。
 だから、子どもたちを救いたいという村民のDNAが今でもあるんです。
 
 具体的には問題を抱えている子どもたちの夏期転居事業です。
 10年間やってきたのですが、施設丸ごとを沢内に移すというもの。
 子どもたちは各家庭にホームステイし、
 自然に触れ合う中で問題行動が少なくなるんです。

 子どもに必要なのは、ひと、自然、文化です。
 沢内にはみんなある。
 だから、子どもたちがかわっていくんです。

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 この話を聞いて、私は泣きそうになりました。
 シンママ大阪応援団のお母さんや子どもたちをいまここに連れてきて、
 一緒に高橋さんのお話を聞いてほしいと思いました。

 その思いを高橋さんに伝えると「子どもたちと一緒に沢内にきたらいい」と。

 本当に、来たい!!連れてきてあげたい!!
 子どもたちと、ママさんにも必要なのは、ひと、自然、文化だ。

 みなさんにも、この高橋さんのお話を聞いていただきたいと、
 5月28日(日)終日、大阪北区天神橋エル大阪で開催する
 「近畿社会保障学校」の講師に高橋典成さんをお招きすることになりました。
 私が聞いたお話をしていただきます。
 案内チラシができましたらまたアップしますね。

 沢内の「生命行政」を私がすむ大阪にも生かしたい。
 少なくとも、私の心にはしっかりと生きづきました。
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プロフィール

Author:crecre
大阪の社会保障のことなら何でもまかせて・・・といえるようになりたいと日々勉強勉強
大好きなものは・・・
着物、旅行、露天風呂、読書、映画、足つぼマッサージ、料理(なんでも作ります。特にパスタははっきりいって、そのへんのイタリアンには負けませんし、時間さえあればピザも生地から、餃子も皮からつくります。煮物も大得意です。最近パンも焼いています)
大好きな人たちとの楽しいおしゃべり+美味しいお料理。
表計算ソフトのエクセル・統計が大好きです。
大切なものは・・・もちろん2人の息子、そして三匹のにゃんず。
性格は・・・非常に前向き、後ろは殆ど振り向きません。

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